こんにちは、JADEブログ編集部です。
ニュースレターやブログでのテキストによる情報発信と同様に、動画でのノウハウ提供にもJADEでは力を入れています。「1分でわかるSEO Q&A」というショート動画、ご覧になっていただいたことありますでしょうか? また、過去のウェビナーアーカイブでは、SEO、Web広告、GA4・アクセス解析に関するトップエキスパートの知識をいつでも学ぶことができますのでぜひご利用ください。
さて、GA4の切り替えからもしばらく経ちましたが、分析や活用でつまづいていることはないでしょうか? こちらの記事では、過去に行ったウェビナー「#GA4リアルタイムQA」の切り抜き動画から、「分析・活用」に関するものをテキストでピックアップしてみました。ぜひ広告・SEO・サイト改善のプロが教える #GA4リアルタイムQA動画アーカイブをチェックしてくださいね。
では、スタート!
【質問集】
- 質問1:GA4で「この指標を見れば改善提案の幅が広がる!」というものを教えてください
- 質問2:GA4でのユーザー単位の分析に適したフレームワークは何かありますか?
- 質問3:小規模ECサイトが特に見るべき指標と改善ポイントがあれば教えてください
- 質問4:ShopifyでECサイトを運営しています。日次、週次、月次ごとに確認すべきGA4の指標はありますか?
- 質問5:GA4を活用してコンテンツを改善するためにはどういう分析をすればいいでしょうか?
- 質問6:GA4のオーディエンス機能を使って、特定ユーザー群を見つけ出し、マーケティングキャンペーンに活用する方法は?
- 質問7:ノウハウ記事のコンバージョン貢献度を知るには、どんな指標を見ればいいですか?
質問1:GA4で「この指標を見れば改善提案の幅が広がる!」というものを教えてください
改善提案に役立つ指標は、SEOとコンバージョン、どちらを目指すかで変わってきます。
SEOなら、ユーザーの行動が重要です。「Land & Surf分析」の考え方を使って、「2ページ以上見ているユーザーの割合」などを見るといいでしょう。もっと詳しく知りたければ、BigQueryを使ってユーザーごとの行動を追跡するのもおすすめです。
でも、実は指標を見るだけじゃ提案には直結しないんですよね。「この指標が変化した!なぜだろう?」と深掘りして、ユーザーの行動を細かく見ていくことが大切です。そうやって初めて「こういう理由で指標が動いた」という理解が生まれ「じゃあ、こうしよう!」という改善提案につながるので。
特定の指標を見れば自動的に提案ができるわけじゃなくて、指標の変化をきっかけに丁寧に分析することが、いい提案を生み出す近道かと思います。
Land & Surf分析についてはこちらをどうぞ
詳しい回答はYouTubeでどうぞ
質問2:GA4でのユーザー単位の分析に適したフレームワークは何かありますか?
BigQueryを使えば、ファネル分析は簡単にできると思います。
GA4管理画面では、探索レポートの「ファネルデータ探索」というレポート形式でユーザー単位のファネル分析が可能です。その他、ユーザー単位のセグメントを使った分析なども探索レポートでは行えます。
具体的なフレームワークとなると難しいんですが、「どのコンテンツにどのくらい進んだのか」をユーザー単位で測定するために、BIツールを使うのもいいかもしれません。
BI以外の視点ですと、GA4の探索レポートや標準レポートではユーザー単位で最初の起点の「参照元メディアキャンペーン」という形での獲得したものが何かというところが計測できるのは分析の視点の1つかなとは思っています。
例えば、広告でコンバージョンにはつながらなくても「そのセッションでコンバージョンにならなかったけど、実はこのディスプレイはコンバージョンに貢献していた」みたいなことはやっていけると思いますよ。
ファネルデータ探索についてはこちらをどうぞ
質問3:小規模ECサイトが特に見るべき指標と改善ポイントがあれば教えてください
規模に関わらずどんなECサイトでも、まず考えるべきは「分析したリターンがあるのかどうか」ということです。分析は大切ですが、それに基づいてアクションを起こせないと、ただのコストになってしまいます。
月間のトランザクションが少なくて、分析のコストに見合わないなら、まずは集客して人を集めてコンバージョンを増やす方が大事かもしれません。そのデータを分析して、さらに改善点を見つけていくのがいいと思います。
トランザクションが少なくても諦めることはないんです。例えば、コンバージョンが1件でもリターンが大きい場合は、定性的な分析が役立ちます。GA4のユーザーエクスプローラーや、MicrosoftのClarityなどのツールを使って、そのユーザーがどんなページを見て、どこで離脱して、また戻ってきて、最終的にどうコンバージョンしたのかを見ていきましょう。
トランザクションが多い小規模ECの場合は、商品一覧ページや商品詳細ページ、カート以降の遷移数を見るのがおすすめです。例えば、「一覧ページでどんな体験をしているのか」「どんな訴求が効果的か」といった遷移率を見たり、「詳細をあまり見ないのにカートに入れられるページがあるか」といったところをチェックするといいと思います。
サイトの規模や状況に合わせて、適切な分析方法を選ぶことが大切なので、データを見るだけではなく、そこから具体的なアクションにつなげられるかどうかが重要になります。
詳しい回答はYouTubeでどうぞ
質問4:ShopifyでECサイトを運営しています。日次、週次、月次ごとに確認すべきGA4の指標はありますか?
ECサイトの分析は、リアルな店舗をイメージしましょう。お客さんが来店して、商品を手に取ったり、値札を見て迷ったりする行動を、ウェブサイトでも同じように見ていきましょう。
おすすめの指標としては、こんなものがあります。
- 一覧ページの表示回数
- 一覧ページでのクリック数
- 商品詳細ページ別の表示回数
これらから、どのくらいの人が商品に興味を示したのかがわかります。例えば、一覧ページにどれだけの人が来て、そこから何人が商品詳細を見たのか、っていう具合です。
そして、実際に「買う」となった時の行動も大切です。カートに追加して、購入完了までのステップで、どこで離脱しているのかを見ましょう。これはリアルの店舗でいえば、レジに並んでいる人がどこで諦めちゃうか、みたいなものですね。
これらの指標をモニタリングしたり、流入元やユーザーごとのセグメントで比較したりすることで、課題が見つかるかもしれません。
要は、お客さんがサイトでどう動いているのかを、実際の店舗のように想像しながら数字を見ていくのが大切なんです。そうすれば、改善点が見えてくると思います。
詳しい回答はYouTubeでどうぞ
質問5:GA4を活用してコンテンツを改善するためにはどういう分析をすればいいでしょうか?
コンテンツ改善の分析方法は、コンテンツのタイプによって少し変わってきます。例えば、記事型コンテンツとデータベース型サイトのパターンで考えてみます。
記事型コンテンツの場合:
- 検索意図が満たせているかどうかを確認します。例えば、「読了率」という指標を見るといいですね。
- B2B系サイトなら、CTAが押されているかも重要な指標になります。
データベース型サイトの場合:
- ユーザーの目標や目的に対して、遷移率を見ます。
- 「なぜ遷移しているのか」「ゴールに到達できているか」「比較検討がスムーズにできているか」といった点を分析しましょう。
上の質問1でも触れましたが、JADEでは「検索ユーザーに対してどのようにアプローチするか」という時に「Land」と「Surf」という観点があります。
- 「Land」は、来訪したユーザーが欲しい情報を得られているか、ページをしっかり読んでいるか、そのページで何が起きているか
- 「Surf」は、サイト内で他のページに行ったり回遊したりしているか、行きたいところに行けているか
これらの点をしっかり見ていくのが、コンテンツ改善の基本になると思います。ユーザーがそのコンテンツで何を求めているのか、それが満たせているのかを、データを使って確認しましょう。そうすることで、改善すべきポイントが見えてくるはずです。
詳しい回答はYouTubeでどうぞ
質問6:GA4のオーディエンス機能を使って、特定ユーザー群を見つけ出し、マーケティングキャンペーンに活用する方法は?
GA4のオーディエンス機能を使う時は、「GA4じゃないとできないこと」をやるのが大切です。例えば、「ホームに来たユーザー」を狙うのは、Google広告だけでもできちゃいますからね。
GA4ならではの使い方としては、カスタムイベントを設定して「このページのここをクリックしたユーザー」みたいな、特定の行動をしたユーザーをオーディエンスにするといいでしょう。
ただ、正直なところ、最近はこういった細かいターゲティングの効果があまり出ないんです。Cookieベースのトラッキングが難しくなってきているせいで、細かくターゲティングしても数字が出にくくなっています。「やるかやらないか」で言えば、やってみる価値はあると思いますが、大きなインパクトは期待できないかもしれません。
補足として、オーディエンスの使い方で面白いのが「オーディエンストリガー」という設定です。これは「このディレクトリを見た」+「このディレクトリも見た」といった、複数の条件を組み合わせて、全部満たした時にオーディエンスに入れる仕組みです。
また、「2回見てくれたユーザーは何人いるんだろう?」というのは、イベントで別途取れるので、オーディエンスを作る時は「これは数をカウントした方がいいかな?」というところも一緒に考えると、より活用のアイデアが広がると思います。
GA4のオーディエンス機能は使えるツールですが、効果を過大評価せず、他の分析方法と組み合わせて活用するのがコツかもしれません。
詳しい回答はYouTubeでどうぞ
質問7:ノウハウ記事のコンバージョン貢献度を知るには、どんな指標を見ればいいですか?
正解となる指標は一つではありませんが、以下の4つの例が参考になると思います。
- A. 読み物ページの読了数
- B. 1ユーザーあたりの読み物ページに触れた回数
- C. 読み物ページ接触ユーザーにおけるサービスページ接触回数
- D. 再訪問者ユーザーによるTOPページ流入数
BやCはオーディエンス機能を使います。AとDはユニバーサルアナリティクスでも可能でしたが、BとCはGA4の特徴的な機能を使った方法です。これらの指標を組み合わせて見ることで、ノウハウ記事の貢献度がより明確になるかもしれません。
詳しい回答はYouTubeでどうぞ
今回はGA4を使った「分析・活用」に焦点を当てましたが、動画アーカイブでは
- BigQuery
- レポート作成
- 実装・トラッキング
- 広告連携
- 機能・設定
- 指標解説
などに関するものを切り出してあります。ぜひ #GA4リアルタイムQAアーカイブご活用ください!
また、次回の #GA4リアルタイムQA の開催準備中です。日程決まり次第、JADEのXアカウントで情報発信しますので、まだフォローされてない方は、ぜひフォローお願いいたします!